不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なことを読んでまとめてみました。
私が自分の持っている投資用マンションを高く売るために、最初に読んだ本です。
イメージとして不動産業界は百戦錬磨の営業マンたちがひしめいていて、素人が普通に売却に臨むと、高く売れるものも安く買いたたかれてしまうのではないか?そんな恐れを抱いていました。
なので、まずは書籍で学ぶことで少しでも渡り合えるように頑張ろうと思います。
はじめの一歩です。
今回は、書籍【不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なこと】を読んで正に大切なことをまとめてすぐに実践できるようにしました。
マンション売却をお考えの方には必読な記事になろうかと思います。
【不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なこと】基本情報
著者・・露木裕良(つゆきひろよし)
不動産会社の藤和コーポレーション株式会社元代表取締役で今は不動産売却支援ネットの代表をされています。
初版は2016年で書籍のストック情報の価値に重きを置く現代書林から発行されています。
価格
通常価格は1270円(税込み)。
少し前の発行なのですが、いまだにAmazonでも中古はほぼ定価か少し高値で取引されています。
なんとオークションでは6000円以上で売られているようで、市場価値がまずまず高いのかなと思います。
さあ、それでは 【不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なこと】の内容を紐解いてまいりましょう。
【不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なこと】で気になるポイント一覧
本を一気に読んでみました。
すると素人の私にはいくつもの気になるポイントが出てきました。
まずはそのポイントを全て挙げ、その意味と見なければならないポイントを調べてみます。
不動産仲介業者は「お客様のことを本当に考えた代理人」といういうのは幻想?
代理人(仲介会社)は売る手数料と買う手数料の両方を求めていくのが基本。
代理人の会社のもうけを一番に考えるのが不動産会社の立場からすれば普通。
不動産会社の常識を踏まえたうえで売り主は臨む必要がある。
代理人は信用しすぎず味方と思ってはならぬ姿勢で臨む。。
双方代理とは?
売り主の代理人(仲介会社)が自社で買主を見つけたとき、買主の代理人も兼ねることになり、これを双方代理と呼ぶ。
「両手」と言ったりも。
1つの物件で手数料が2か所から取れることになり仲介会社からすればとてもおいしい。
この現実を知っておくべき。
囲い込みとは?
たとえ自社以外の買主から問い合わせがあっても、もうすでに予約が入ったと嘘をつき、意地でも自社の買主を探し、手数料を取る!両手を取る!これが仲介会社の目標。
自社以外の買主からの問い合わせを逃さない方法を探したい。
レインズ(指定流通機構)とは?
国土交通省から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピュータネットワークシステムのこと。
不動産の情報が詰まったインフラ。
メリットは媒介契約に基づき安全(法に守られている)で、豊富な取引事例により適正価格(比較できる)で、多くの不動産会社がサポートして円滑に、売買(選択できる)が進められる。
ここの情報を有効活用すべき。
日本不動産政治連盟とは?
消費者の市場選択の自由、中小不動産会社の権益を擁護することを目的に元建設大臣野田卯一(野田聖子の祖父)が昭和53年に創設した政治団体。
入会金数十万、月々の会費もあり。
加入しないと村八分になる。
既得権益は守られそう。
でも怖いなあ。
レインズに登録された情報は個人も見れる?
2016年以降は見ることができる。
なので仲介業者が嘘をついているかはわかるかも。
登録した物件に関することのみは個人でも見れる。
仲介手数料をとらない不動産会社とは?
ヤフー不動産とソニー不動産が紹介されています。
が、この二社が提携して行われたサービス、「おうちダイレクト」(仲介手数料なしで売り主が直接買主に売れるしくみ)は2022年6月30日で終了。
残念!!!
業界の圧力でもあったのかと勘ぐってしまう。
後継としてソニーグループのSRE不動産が引き継ぐことに。
SRE不動産はあくまでも双方代理をせず、売り主と買主は必ず違う担当がするというこだわりを持っている。
ここは信頼できるかも。
○○円で売れる可能性がある、と専任媒介契約を結びたいがために高く値段を言う場合がある?
専任媒介契約は、仲介会社1社とのみ3か月間は契約を結ぶこと。
仲介会社としては専任を目指すわけ。
はじめに売り主の言い分で高値で売り出すことを餌に(実際は無理めな価格でも)専任媒介契約を結ぶ。
案の定結果売れず、大幅なディスカウントをして売る。
もともとディスカウントした値段で売ることは仲介会社のシナリオ通り。
シナリオでは買主は仲介会社側の買主。
自社側の買主なので仲介会社としては買主から手数料をとれる。
自社の買主は安く買えるので儲かる。
売り主だけが安い価格で売りたたかれて損。
専任媒介契約を結びたいがための高値の売却額提示は注意が必要。
仲介手数料の値引きの裏側は?
ディスカウントした値段で売らざるを得ないことの見返りに仲介手数料の値引きで売り主に恩を着せるように対応する仲介会社。
この仲介手数料の値引きも織り込み済みで、仲介会社に損失はない。
なぜなら安く売ることでいくらでも裏の金(担当者ボーナス)をつけることができるから。
タンボ(担ボ=担当者ボーナス)とは?
仲介手数料とは別に、安く仕入れた買主の利益の中から一部を担当者に渡すお礼のこと。
売り主に本来入るはずの利益が、買主に入ってしまう。
お客様である売り主は全くのカモにされてしまっている。
マイソクとは?
物件の間取り図、概要、契約情報などがまとめられている資料のこと。
本当の情報かどうか?ここもしっかりと裏を見ていく必要があるかも。
言い逃れ?事務員が数字を間違えた?ある業者が勝手にそんな値段で売り出した?
売り主の言い値とは逆に安く売りだすこともありうる。
売り主は高く売ろうとするが、仲介会社はその場では反論せず、実際は安い価格で売り出す。
売り主はこれを知らない。
末恐ろしい。
売り主が言い寄ると、言い逃れをする。
事務員が数字を間違えたなど。
最低です。
おとりチラシとは?
高く買います!などのチラシがあります。
これは相場よりも高いのであれば、完全におとりチラシ。
問い合わせると、専任媒介契約を結んでからでないと購入希望者をご案内できないとの一点張り。
あくどいやり方。
大手金融会社の肩書は不動産会社とはほぼ関係ない?
同じ名前がついていても、会社は全く別物ということが多い。
大手だから、有名だから、などのネームバリューだけに惑わされないようにしなければ。
仲介会社は売却時期が長引いてもコストがかかるわけではない?
売り主は売る理由があるので、早く売りたいし、申し売れぬのであれば、たとえ安くても仕方ないと思うのかもしれない。
仲介会社の方はより安い価格で売りかつ自社側の買主に売ることが最大の目的で、売却時期が長引くことにはまったく損失がないのが現状。
この違いが優劣をつけるのかも。
売り主としては時間的余裕は必須!
両手取引が多そうな不動産会社は?
手数料率が6パーセントに近いほど、双方代理をしているケースが多い。
実際に「両手しかやらないよ」と言われたことがあるとのこと。
これが今の日本の不動産会社の利益構造。
ほぼ大手が占めている。
2021年、三井不動産が取り扱い額一位だが手数料は4.7パーセント。
住友不動産が手数料5パーセントを超えている。
すごい世界だ。
参照:公益財団法人不動産流通推進センター「2021不動産業統計集」
マンション一括査定の登録料は?
1案件につき1.5~2万円、月に500万円のコスト。これは名簿代。
それだけコストをかけて集客しているので、その分を売り主から売却手数料、担ボなどで取り戻そうと思うのは普通。
共同で個人情報を手に入れる格好の機会。
売り主は注意。
でも手軽に比較できるというメリットも多い。
実際にチャレンジしてみたい!
おとり物件
広告などに安い家賃の物件を提出しておいて、店舗にお客様を誘導したらその物件はすでに決まってしまったと。
言葉巧みに他の物件を紹介する手口。
賃貸の話、9000件のうち5300件はおとり物件だというデータもある。
要注意!
困っている、急いでいる、売り主の足元を見てくる
相続税の支払いに迫られる、離婚により慰謝料や財産分与の支払いに迫られる、など時間的な制約があると売り主としては弱い立場にある。
なのでまずは時間に余裕を持たせるために環境整備が必要。
一般媒介契約もトラブル防止にはなる?
一般媒介契約とは複数の会社と売却の契約を交わすことができ、契約期間の法令上の制限もない。
じっくりと時間をかけることができるのであれば、一般媒介契約でも買主は見つかる可能性は高い。
インターネットの不動産情報サイトできちんと流通しているかの確認も取りやすい。
自分自身の負担は増えるかな。
専任か一般か、じっくりと考えるべし。
存在しなくてもよい仲介業者を守る甘い構造
実際に仲介会社がなくても売却は出来る。
でもなくてはならない存在のように幅を利かせている。
売り主が仲介会社にトラブルの相談しても親身に相談に乗ってくれることはない可能性高い。
例えば物件に雨漏りがあったなどの不具合があったりした場合でも重要事項の説明に書いていなければ責任は売り主にある。
私は知らぬ存ぜぬ、責任は売り主、で逃げてしまうケースがある。
結論、信頼をしないが、うまく付き合うことが大事。
営業マンの5人に1人は素人?
宅建の資格を持っているかどうかは必ずチェック!
販売プランを持っているかも聞き取り!
営業力が重視されて本当の知識があるかどうかは二の次になっている現状がある。
自分の仕事以外は無責任だし。
行き過ぎた成果主義がはびこる。
この辺りに不動産業界の闇がありそう。
宅建協会、国交省、みんな業界の味方。個人の敵?
上の不動産業界を守るべき団体が、結局個人ではなく業界を守るべく動くので割を食うのは個人、ということになる。
その中でよい業者を探し、良い交渉をしていく必要がある!
ここまで気になるポイントを自分なりにまとめてみました。
読めば読むほど恐ろしくなります。
こんな魑魅魍魎な業界へ個人で売却を挑もうとするのは無謀なのでしょうか?
でも一方でワクワクもします。
どのような対策をしていけばよいのでしょうか?
それを読み解いていきたいと思います!!
【不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なこと】から読み取る
騙されずに売却するためには!
不動産を「高く売る」ために知っておきたい大切なことを読んで、騙されずに売却をするためのポイントを一覧にしてみました。
ここに書いたことをまずは肝に銘じて仲介会社をどこにするかを決めていこうと思います。
❏時間的に余裕を持つ
一番のポイント。
半年くらいはじっくりと待つことができる環境を整える。
私としては最大1年間はじっくりと販売に向き合おうと考える。
❏まずは一般媒介契約を結んでみる(3か月間くらい)
マンション一括査定サービスを使うが、その中で
❏担当者への質問を決める
〇販売経験は?
〇販売ビジョンは?
〇宅建の資格は持っているか?
〇条件に対して無理と言われたら、その理由を深堀で聞いてみる
〇最も高く買ってくれる価値観をもっている方へ売る作戦はあるのか?
〇近隣への折込を何回いつ実施する?
〇新聞店の配布証明書の提出を義務付ける
〇投げ込みチラシをどの地域にどの程度何回実施する?
〇レインズ、ヤフー不動産、ホームズに掲載する約束
❏仲介会社を決めるときは1日1社までと面談
じっくりと見定めるためには一日1社が限度。
検討してはずれをなくす。
他の業者に情報を漏らさないように。
まとめ
結果、不動産業者の思惑というものをしっかりと把握しておくことが重要です。
代理人は必ずしも味方ではなく、会社の理論で動いている可能性が高いということ。
そのうえで、仲介会社を必要な質問をして選んでいくことが大切なことですね!
次はマンション一括サービスにチャレンジしていく!
いろいろあるのでどこを使うかを吟味していきたいと思います!