皆さんは普段お子さんとどんな会話、コミュニケーションをとっていますか?
我が家も思春期の娘と息子がいるので、どう関わっていくか悩むこともあります。
お互いにイライラせずにコミュニケーションがとれたらストレスフリーですよね。
そこでマツダミヒロさんの著書「子供がやる気になる質問」を実行してみました。
「質問」というと「答えを出すもの」と考えてしまいますよね。
親から子供に対してのコミュニケーションとして質問を投げかけることが多いですがそれが無意識に
「指示」や「命令」であったり「詰問」であったりすることがありますね。
しかしこれが子供の答え選択肢を減らすことにつながっているかもしれないのです。
一方で質問は答えの選択肢を広げ子供の創造性や想像力、さらには本当の気持ちやエネルギーを引き出す
効果のある親子コミュニケーションにつながることにもなるのです。
親としての心構えとして
①質問に対する答えはすべて正解。
答えに対して「これはダメ」「あれはダメ」はなく全て正解なのです。
②答えはすべて受け止める
子供から出てきた答えはは全て正解なのですから、丸ごと受け止める。
親としてこれはどうかなと思うこともあるかもしれません。
そんな時は違うと否定するのではなく、「そうだよね」と受け止める。
もっと深く考えてほしい時などは親の答えを押し付けるのではなく、別の質問を投げかける。
③答えは出なくてもいい
質問に対して必ず答えを出さなければいけないという思い込みは捨てる。
「わからない」という答えや何も答えられない場合もあるかもしれません。それでもOK!
その時に答えられなくても質問を投げかけておけば、時間が経って答えは出るかもしれません。
答えを考えていることに価値があるのです。
この人の質問なら答えたいと思わせる質問する側のありかた
普段怒ってばかりいてるお母さんが突然「今日楽しかったことは?」
などと聞いても子供は自分の素直な気持ちを話してくれるでしょうか?
普段を振り返り質問する側が見直す必要があるのです。
子供を伸ばす、親自身への質問
自分が一番大切に思っていることを見つめ直す。
日頃親は子供にばかり要求をしがちですが、自分を振り返るために
自分自身について考えてみてください。
①「どんな親が理想の親なのだろう?」
子供に対してどんな親でいたいのだろう?
親の役割ってなんだろ?
例えば、「いい学校に入れて就職に困らないように力をつけてあげることが親の役目」
「自分のやりたいことを見つけるために、好きな習い事をさせてあげる」
「やっぱり心広く、寛大でいることが大事よね」と答えはさまざまだと思います。
と考えてみると改めて気づくこともあるかもしれません。
自分はこういう親でありたいという本当の想い、自分が大切に思うことが見えたとき
子供との関わり方もかわってくるのではないでしょうか?
②「どんな子供が理想?」
子供に対してこんな子になってほしいという理想を持っているのです。しかし現実には
我が子は理想とは全然マッチしないってことありますよね。「なんで、うちの子はこうなんだろう?」
と理想どおりいかないことにイライラしてしまう。
どんな子供が理想なのかを自分に投げかけ、理想像を確認してみましょう。
「自分の事は自分できちんとやってほしい」「約束を守る子」など、口に出してみたり書き出して
みると、客観的にその理想像を見つめることができます。
冷静に見直し見ると、意外に無理難題を押し付けていたり理想を追い求めすぎていることに気づくかも
しれません。 最終的にありのままのうちの子を認めようという思いに行きつくのではないでしょうか。
そもそも「どんな子供が理想?」と投げかけてこんな子が理想と答えた時点で、すでに子供をコントロール
しようという意識が働いているのです。その意識を手放しありのままを認めようと気づけたらいいなと思う
のです。
③「どんな関わり方ができる?」
ありのままを認めようという気持ちはあってもここだけは押さえておきたいポイントがあったりしませんか?
勉強はできるにこしたことはないけれど、健康で元気に過ごし友達関係もうまくいってれば勉強はその次と思
っていても、日常会話の中ではさも勉強が一番大事であるかのように話していることってあ濾過もしれません。
振り返ると自分の本当の思いと会話にギャップがあることに気づくかもしれません。
そうすることにより何についてコミュニケーションをとるかいう考えが変わってくるのではないかと思います。
前向き思考がクセになる質問
主な効果→いつも新しい見方ができる、視野が広くなる
「ここからの学びはなに?」
誰だって物事がうまく運んだ時には喜びますが、失敗したらがっかりして落ち込みます。
理由は様々で、友達とケンカした、テストで思うような点数が取れなかった、発言する時にミスをしたなど
子供の日常にもいろんな出来事が起こります。
そんな時どんな言葉をかけますか?
「元気出して!」というはよくあるパターンですね。しかしこの言葉は元気がないことを再認識させてしまう
ことことにつながることがあり、「元気出しなよ」と言われるのは逆効果になってしまうことがあるのです。
こんな時に「ここからの学びはなに?」という質問を投げかけてみてください。
すると、今のは失敗体験ではなく学びの体験なんだというように「失敗」→「学び」
へと視点を転換させることができます。前向きの失敗というのは実は失敗ではなく、まだ成功していない
「未成功」ととらえることができるのです。
「今回無理だったけど次につなげればいいや」「この経験を活かして次に進もう」というように質問によって
視点を変えていけるのです。
その出来事からどんな学びがあるのか、子供自身に振り返ってもらうことが大切です。
視点を転換することであらゆることを「前向きの学びのチャンス」としてとらえることができるのです。
子供にこの質問を投げかけたときにすぐに「今のは失敗じゃないんだ」と気づいてくれるかというと、なかなか
難しいかもしれません。
全ての質問は長期戦で、何度も繰り返していくことが大切です。
同じようなシーンになった時にこの質問をしていると失敗を恐れず得られるものがあるんと子供がだんだん理解してきます。物事に思い切り取り組み、失敗を恐れずチャレンジする気持ちを作り上げる事ができるのです。
「今日楽しいことは、なにがあった?」
「どんな言葉を使いたい?」
この質問はいい言葉を使おうということを改めて考えさせるきっかけをつくることにつながります。
言葉というのはとても大切です。微妙な言葉の使い方ひとつで人間関係や人生が変わることもあります。
荒れた子供たちの間では乱暴な言葉やマイナス的な言葉が飛び交っています。
「最低」「最悪」「キモイ」「死ね」etc…
こうした毒を持つ言葉を使っていると心もだんだん毒されていきます。
先生や親が注意すると余計に攻撃的な言葉を発してきたりして、悩む親も少なくないと思います。
子供たちはとっては人との関わりを断って自分を守ろうとする、防御的な反応です。
毒で敵を寄せ付けないようにして身を守ろうとしているのです。
本当はどんな言葉を使えば自分も相手も心地よいか何となくわかっていると思います。
それを改めて考えて認識することはとても大切なことです。
「どんな言葉を使われたらうれしい?」と聞いてみて下さい。
いろんな言葉が出てくると思います。そこから「どんな言葉をつかったらいいかな?」と聞いていくとこんな言葉を使ったら心地いいと理解することにつながり
使ってみようかなという気持ちになってくるかもしれません。
まずは親からいい言葉を使い始めてみましょう。
子供は親の言うことをよく聞いているしマネをするものです。親がいい言葉を使っていると子供にもその影響は
及びます。この質問を投げかけるあなたはどんな言葉を使っていますか?
自分を振り返りつつ、親子でいい言葉を使い合えたら素敵ですね。
「なんのために勉強するの?」
毎日の学校の宿題や塾の課題などどうしてこんなに勉強をしないといけないわけ?と勉強がつまらないと感じているときは「やりたくない」「めんどくさい」という気持ちでいっぱいになっていますよね。
そんな時「なんために勉強をするの?」と投げかけてみてください。
この質問は主体的に勉強の意味価値を見つけるための質問です。「ここからの学びは何?」という質問と同じで
これを聞かれると「意味のない勉強」→「この勉強には意味がある」と考えをシフトさせることができるので
その意味や価値をはなんだろう?と探すようになります。
この質問をしたら子供からはどんな答えが返ってくるでしょう?
「試験のため」や「ママがやれって言うから」といろんな答えが返ってくると思います。
その答えに対して、否定はしないで受け止める。
一度答えを受け止めて他にはどんな答えがあるか、さらに考えてもらうことで、自主的に何かが生まれる
可能性があります。子供によっては答えが返ってこない場合もあると思います。それでもいいのです。
しばらくたってから気づくこともあるのです。大切なのは自分のやっていることには意味があるに違いないと
考えることです。
この質問によって将来の自分に繋がることがあるかもしれません。
「本当に?」
この質問は相手の言ってこと再確認するための質問です。
「本当に?」という一言で視点が変わることがあるのです。
時には自分の考えを見直したり、ちょっと立ち止まって考え直すきっかけを与えるのに有効です。
「相手はどんな気持ちだと思う?」
幼稚園や学校など、兄弟ケンカなど子供同士の些細ないさかいは
日常茶飯事起こります。
兄と弟がケンカをしていて弟が泣いてしまったとき、そんな時
「相手はどんな気持ちだと思う?」と問いかけてみてください。
人間関係でぎギクシャクしたとき、自分の視点にとらわれていて自分中心に
考えてしまい一方的に相手が悪いと決めつけがちです。
しかしそれぞれに言い分があり、どちらが正しいか間違っているかわかりません。
「ケンカ両成敗」と言われるようにお互いさまなのです。
しかしこの質問により、相手にも気持ちがあるということに気づき、相手の立場に
視点変えることで自己中心性を手放すことができるようになります。
次回は「やる気にはずみがつく質問」を実行していきます。
まとめ
実行してみて思ったことは質問=答えを出すじゃないということ。
普段の親のかかわり方次第で子供の思っていることや感じていることが引き出せるんだなと
思いました。それは違う、どうだろうという答えに「そうだね」とすべて受け止め共感し違う質問を投げかける。
子供のことを考えている親自身が何を大切にしているか考えてみる。これは本当にハッとさせられました。
思っていることと普段子供に投げかけている言葉の違いに気づきました。
質問することですぐに答えは出なくとも考えるクセをつけること大切さを改めて感じました。
「今日楽しいこと、何があった?」はすぐにあれが楽しかったと答えが返ってきて、そこからさらに学校での出来事に会話が広がりました。
自分自身にも一日の終わりに投げかけて楽しいことを探すクセをつけていきたいです。
子供とのかかわりに悩んでる方、気づきや変化があると思うので実行してみてください。